SNöBI(スノビ)がコーヒーに「無農薬」と書かないのは、農林水産省の表示ガイドラインがこの言葉を表示禁止事項としているからで、農薬の扱いを第三者の認証で確かめられるのは有機JASマークです。
コーヒーの「無農薬」表示を、使わない理由
農林水産省の「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」は、農薬と化学肥料を地域の慣行の5割以下に減らして育てた農産物の、表示のルールです。節減対象農薬の使用回数と、化学肥料の窒素成分量を比べます。
このガイドラインは、表示禁止事項として「無農薬栽培農産物」「無化学肥料栽培農産物」「減農薬栽培農産物」「減化学肥料栽培農産物」などの表示を挙げています。2003年(平成15年)5月の改正で禁止事項になりました。いまのガイドラインは、2007年(平成19年)3月の改正版です。
ガイドラインのQ&Aによると、禁止される表示には、品名に「無農薬」を冠したものだけでなく、その言葉をそのまま使う場合も含まれます。
SNöBIは、この考え方に従います。コーヒーについて「無農薬」とは書きません。
「無農薬」が誤解を生む理由
Q&Aは理由をこう説明しています。生産者にとって「無農薬」は、生産の過程で農薬を使わない栽培方法を指していました。ところが消費者は、土に残った農薬や周りの畑から飛んできた農薬も含めて、一切の残留農薬を含まないものと受け取っていました。これが優良誤認を招いていた、というのです。
さらにQ&Aは、「無農薬」を第三者認証のある「有機」より優良だと誤認している消費者が6割以上いた、という総務省の調査(2002年)も挙げています。
「減農薬」も禁止されています。何と比べて、どれだけ、何を減らしたのか(使用回数なのか、残留量なのか)が分からないからです。
ガイドラインに沿って表示する農産物では、農薬を使っていない場合、「農薬:栽培期間中不使用」と書く方法が示されています。
コーヒーに、このガイドラインは当てはまるのか
このガイドラインの対象は、野菜や果実、穀類、豆類、茶などの農産物です。加工食品は対象外です。焙煎したコーヒー豆は、有機JASの区分では加工食品にあたります。
それでも農林水産省は、有機JASのQ&Aで、「無農薬」が表示禁止事項とされていることを踏まえると「有機無農薬」という表示は好ましくない、としています。有機の名称は規格どおりに書く決まりなので、「有機無農薬トマト」とは表示できない、とも答えています。
ガイドラインのQ&Aは、ガイドラインに沿った表示をしない場合でも、どのような表示を行ってもよいわけではない、とも書いています。
言葉が生む誤解は、野菜でもコーヒーでも同じです。だからSNöBIは、ガイドラインの考え方をコーヒーにも当てはめます。
有機JASが決めていること
「有機」は、第三者の認証と、法律による表示の規制がある言葉です。有機JASマークのない農産物や加工食品に「有機」「オーガニック」と表示することは、法律で禁止されています。
有機JASは、つくり方の基準です。有機農産物の規格は、化学的に合成された肥料と農薬の使用を避けることを基本にしています。
- コーヒーの木のような多年生の植物は、最初の収穫前3年以上、規格どおりに管理したほ場で育てる。
- 周りから使用禁止資材が飛んできたり、流れ込んだりしないよう、必要な措置をとる。
- 有害な動植物は、栽培の工夫や、物理的・生物的な方法で防ぐ。
- 農産物に重大な損害が生じる危険が差し迫り、それでも防げないときに限り、規格の表に載った農薬だけを使える。たとえば除虫菊から抽出した剤、硫黄や銅の剤など。
- 遺伝子組換えの種苗は使わない。
- 登録認証機関が書類と現地で検査し、認証のあとも年1回以上調査する。
焙煎の段階では、有機加工食品の規格が、ほかの豆の混入や、農薬・洗浄剤・消毒剤などによる汚染を防ぐ管理を求めています。
有機JASが約束しないこと
農林水産省は有機JASのQ&Aで、一般的な環境汚染があるため、有機農産物に全く残留がないことは保証できない、と答えています。
有機JASは、生産の方法を認証する制度です。残留がゼロであることを示すものではありません。
有機JASは、味の基準でもありません。SNöBIは、有機JASの豆の中から、スペシャルティコーヒーの豆を選んでいます。
SNöBIが書くこと
SNöBIが書くのは、確かめられることです。第一章の4種は、どれも有機JASの生豆です。焙煎するTokyo Coffeeは、2020年4月30日から有機加工食品の生産行程管理者として認証を受けています。2026年7月からの認証機関は、JASCERTです。
産地の取り組みも、事実で書きます。たとえばペルーのチリノス生産者組合は、羊や牛の堆肥とコーヒーの果肉で有機肥料をつくり、加盟農家に無償で配っています。
農薬について書くときは、有機JASの基準として書きます。袋や商品ページで確かめられるのは、有機JASマークと認証機関名です。
よくある質問
- 有機JASのコーヒーは、無農薬ですか?
- 「無農薬」とはお答えしていません。有機JASは、化学的に合成された農薬の使用を避けることを基本とし、やむを得ない場合に限って規格の表に載った農薬だけを使える基準です。農林水産省も、有機農産物に全く残留がないことは保証できないとしています。
- 「減農薬」や「農薬不使用」という表示は?
- ガイドラインでは「減農薬」も表示禁止事項です。農薬を使っていない農産物には「農薬:栽培期間中不使用」と書く方法が示されています。これは、農産物の表示のためのガイドラインです。
- 無農薬のコーヒー豆を通販で探すときは?
- 「無農薬」という言葉ではなく、商品ページや袋の有機JASマークと認証機関名を確かめてください。SNöBIの4種は有機JASの生豆を、認証を受けたTokyo Coffeeが焙煎し、豆のままお届けします。¥3,000以上で送料無料です。




